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カルシウムと健康~不足から起こる様々な身体の症状

こんにちは!エステティシャン冨永雅代です。

カルシウムがヒトの身体のホメオスターシス(恒常性※)を正常に働かせるためのキーミネラルであることを、ご存じでしょうか?

カルシウムは、特に更年期~(閉経後)の女性にとって心身共に重要なかかわりがある栄養だということをお伝えしたくて、記事を書いていきます。

※たとえば運動して身体が熱くなると、体温を下げるために汗をかきます。身体は必要な反応を起こして、生命活動を一定に保持しようとする働きを持っています。それをホメオスターシスと言います。

身体に起きる様々な症状(炎症、皮膚炎、諸々の不具合)・・それらをお薬で対処するのではなく、「身体のサイン」としてとらえ、生活習慣を見直すことが、身体のバランスを整える第一歩だと考えます。

はじめに

カルシウムの不足は、身体に様々な影響を及ぼします。イライラ、不安感、肩こりだけでなく、骨折、骨粗しょう症、心疾患、高血圧、動脈硬化、糖尿病など様々な疾患に繋がっていきます。

カルシウムというと、「骨」というイメージが強いかもしれません。
ですが、カルシウムは骨以外の場所――たとえば血液や筋肉、神経、細胞の中でも非常に重要な働きをしています。

たとえば、筋肉が動くとき。カルシウムは筋繊維に「収縮せよ」という命令を伝えるスイッチのような役割を担っています。
また、神経伝達の際にも、カルシウムは情報を伝えるための“合図”として使われています。
カルシウムは、身体のあらゆる「動き」「伝達」「反応」を円滑にするための命令物質として全身で働いています。また加齢と共に、補えていない、長年に渡ってカルシウムの摂取量が不足してきた方は、全身の不足症状として、筋肉の反応が悪い、骨折しやすい、イライラ・不安などの心身の不安定、を感じる事があるでしょう。

では、カルシウムがどのように働いているかを見ていきましょう。

カルシウムのはたらき

カルシウムは「どこにあるか」で役割がまったく違い、それぞれが絶妙なバランスで連携しています。

骨カルシウム(約99%)

骨は人体を支える硬い組織ですが、ただの“支え”ではなく、カルシウムの 貯蔵庫 でもあります。血液中のカルシウム濃度が下がると、骨からカルシウムを溶かし出して補う働きがあります。
逆に、血液中のカルシウムが増えすぎると、骨に戻すことでバランスを保ちます。このように、骨は“動的な臓器”として、カルシウムの出し入れを常に行っているのです。

長期間カルシウム不足が続くと、骨からの放出が増えて骨密度が下がり、骨粗しょう症の原因にもなります。
※更年期以降の女性に多いのは、エストロゲンの減少によってこの調整機能が弱まるためです。

細胞内カルシウム(約1%)

細胞の中にもごくわずかにカルシウムが存在しています。ほとんどがミトコンドリアや小胞体の中に局在し、ホルモン、神経伝達物質、消化液等の分泌促進、筋収縮、代謝促進、細胞増殖、分化維持の生理作用に利用されます。

その量は血液中より、はるかに少なく、わずかな変化で細胞の働きが変わるほど繊細です。
筋肉が収縮するとき、神経が刺激を伝えるとき、ホルモンが分泌されるとき、すべて、細胞内カルシウムの一瞬の上昇によって命令が伝えられているそうです。

ストレスや加齢、過剰な糖質摂取などにより、この細胞内カルシウムのバランスが壊れると細胞は興奮しすぎてダメージを受け、老化や炎症の原因にもつながります。

カルシウムは、神経や筋肉の興奮性を高める信号です。過剰になると、細胞が常にオンの状態になってしまい、疲弊・機能低下を招いてしまいます。

細胞内のカルシウムバランスを乱す要因を表にしました。

要因影響
慢性ストレスコルチゾールの影響でカルシウムチャネルの調節が崩れる
加齢細胞のカルシウム調節能力が低下
過剰な糖質摂取インスリンの乱高下 → カルシウムチャネルが活性化
酸化ストレスカルシウム排出機構の破壊
マグネシウム不足マグネシウムはカルシウムのブレーキ役。不足すると制御不能に
血中のカルシウムは正常でも、上記の要因で細胞内のカルシウムが過剰になる事をカルシウムパラドックスと呼ぶことがあります。
これは、加齢や生活習慣の乱れで起こりやすく、疾患のリスクになることが考えられます。

血液中カルシウム

血液中のカルシウムは、心臓の拍動や筋肉の動き、神経の伝達など、生命活動そのものを支えています。筋肉を動かしたり、心臓を拍動させたり、神経伝達を正常に行うためには、血液中のカルシウム濃度が一定であることが絶対条件です。

体はこの濃度を一定に保とうと副甲状腺ホルモンを分泌して骨からカルシウムを放出するほど厳密にコントロールしています。
「血中カルシウムを守るために、骨を削ってでも維持する」しくみが備わっています。

年代ごとに必要なカルシウム

カルシウムの必要量は、年齢や性別、ライフステージによって大きく変わります。成長期や更年期、老年期など、体の代謝や骨の状態が変わるタイミングでは特に重要になる栄養です。

成長期

この時期は「将来の骨貯金」をつくる大切な時期。骨量は20歳前後でピークを迎えますので、思春期にしっかりカルシウムを摂っておくことで、中高年以降の骨粗しょう症リスクを大きく減らせます。

牛乳・ヨーグルト・チーズ・小魚・大豆製品などを食事に取り入れる事が大切です。

成人期

この年代は、加工食品やカフェイン摂取、ストレスなどでカルシウムの排出が増えがちです。ダイエットや不規則な食生活で慢性的な不足に。生活習慣の歪みに注意が必要です。

更年期・閉経後

カルシウムは神経細胞内の情報伝達にも関与し、心の安定に関わっています。更年期はホルモン変化により、自律神経の乱れやイライラ、不眠などが起こりやすくなります。また、カルシウム不足は神経の興奮を抑える働きもあり、心の落ち着きや睡眠の質の維持にも重要です。

閉経前後は女性ホルモン、特にエストロゲンが急激に減少します。女性ホルモン(エストロゲン)は骨にカルシウムを取り込む働きを助けています。閉経後はこのサポートがなくなるため、骨からカルシウムが溶け出しやすくなり、骨密度低下や、骨折のリスクが高まります。

更年期にカルシウムを意識的に摂ることは、骨を守る、筋肉・関節の働きを支える、自律神経・心の安定を助けるなど、心身のバランスを保つために不可欠なケアです。
カルシウムは単に「骨の栄養」ではなく、更年期女性にとって体全体を支える大切なミネラルです。
魚、豆腐、卵、きのこ、お野菜・・バランスの良い食生活と、日光を浴びる習慣も大切です。

高齢期

加齢により腸の吸収力や腎機能が低下し、カルシウムの利用効率が下がります。神経不安、転倒・骨折のリスクが高くなるため、超高齢化社会ではカルシウムをサプリメント等で積極的に補うことが理想的です。

補足:骨折しやすいのは「骨」だけの問題ではありません。

カルシウム=骨、という単純な理解ではなく、「骨のまわりの組織(結合組織)」まで含めて健康を考えることが本質的です。骨の強さというと、カルシウムや骨密度だけに目が向きがちですが、「骨のまわりを支える繊維(コラーゲン)」や「結合組織」 ・・クッションになる組織の質も大きく関係しています。

カルシウムだけでなく、その骨をしなやかに支える“繊維(コラーゲン)”がしっかりしているかが、折れにくい骨をつくるうえで欠かせません。

鉄の補給は、コラーゲンの生成に重要なかかわりを持ちますので、鉄欠乏のまま閉経を迎え、放置している事は、将来的な不安要素を抱える事になりかねません。

まとめ。女性、そして更年期にカルシウムが特に必要な理由

更年期(閉経前後)は女性ホルモン、特にエストロゲンが急激に減少します。
エストロゲンは骨にカルシウムを取り込む働きを担っているため、エストロゲンの減少により骨からカルシウムが溶け出し骨密度が低下しやすくなります。

カルシウムは筋肉の収縮や神経伝達にも不可欠な栄養で、更年期は、筋肉量の減少や関節のこわばり、転倒のリスクも高まる時期に不足すると、筋肉の動きや関節の柔軟性が不足し、日常動作の不具合、転倒にもつながります。

カルシウムは神経細胞内の情報伝達にも関与するため、心身の安定にも関わっています。更年期はホルモン変化により、自律神経の乱れやイライラ、不眠などが起こりやすくなります。カルシウムは神経の興奮を抑える働きもあり、心の落ち着きや睡眠の質の維持にも重要な役割を持っています。

カルシウムとマグネシウムについて

カルシウムとマグネシウムは互いに拮抗しながら、筋収縮の制御や体内のミネラルバランスの調整などに深く関わっています。ですのでカルシウムとマグネシウムは一緒に摂取する事。また理想的な比率はカルシウム:マグネシウム = 1:1が望ましいとされています。(2:1と言われていた時もありました。)

このバランスが、骨の健康維持や、双方のミネラルが協調して働くために重要とされています。サプリメントでの摂取は、この比率に基づいて設計されたものをご案内しています。

最後に

カルシウムは、単に骨の栄養ではなく、身体全体を支える大切なミネラルということが伝わりましたでしょうか?ネットで検索する際は、症状では無く「カルシウムが多く含まれる食品は?」など調べたい事を、定めて検索し、知識をさらに広げてください。

カルシウムとマグネシウムのバランス、ビタミンDが配合された理想的なサプリメントをエクレイズムにてご案内しております。会員様限定です。気になられた方はお気軽にお尋ねください。

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この記事を書いた人

冨永雅代
1971年3月24日生まれ AB型  美容歴25年、大阪本町のフェイシャル専門サロン エステティックトミナガ オーナーエステティシャン。一人ひとりのお肌に向き合い最適なアドバイスとケアを行う、オーダメイドスタイルを追求。お客様のお肌に触れてきた経験から培った、実践的な美容情報を発信。インターネットショップ エクレイズムにて、オリジナル化粧品を販売。エステ&マッサージ、クラシックバレエと牛肉をこよなく愛する。2児(男)の母でもある。

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