
先日、ピラティスのせいで、股関節を手術する事になってしまった話を、同業者から聞きました。私にとっては正直想定内の事なのですが、そう思うに至った経験を書いていきます。
5年ほど前に、私がトレーニングに選んでいるバレエに参加する事が、できなくなってしまい…バレエを再開するためのリハビリにピラティスを始めました。3年ほど続けたでしょうか…
最初は、男性インストラクターでした。そのあと旧知のバレエの先生が、ニューヨークでピラティスの最高峰(最低でも600時間以上の過酷な修練を要する本物)と言われている資格を取られたのでそのスタジオにも行きました。(名古屋なので通い続ける事ができず断念しましたが)
本町にあるマットピラティス(このインストラクターもバレエ経験者)や、他フリーランスのピラティスインストラクター数件、心斎橋大丸前のゼンプレイスには沢山インストラクターがいるので、通い詰めましたが、どれもピンとこないし、首に負担がかかってしんどくなってしまうのでした。
「身体をととのえるためのトレーニングだ!」と張り切ってやり過ぎて、余計に負荷がかかって身体を痛めてしまうのはなぜだろう……とずっと疑問でしたが、私が行き着いた結論はインストラクターの「経験不足」です。
目次
そもそも、ピラティスとは何のために生まれたのか。
第一次世界大戦中、寝たきりになった負傷兵のベッドの上でできるリハビリとして開発されたのがその原点です。本来は解剖学に基づいた、極めて繊細な「引き算の医療技術」なのです。
ピラティスインストラクターの目的は?
うちのサロンが入居するビルにも、かつてピラティススタジオがあった時期があり、見ていてずっと思っていました。
ルルレモンなどのピチピチのレギンスをはいて、スタバのカップを片手に喋っている…お洒落な空間で最先端のセルフケアをやっている自分たちに「ただ酔ってるだけやんなぁ……」
4.50代のピラティスの危険性
もともと身体に不調がある、むくみや強張りによって可動域に問題がある、あるいは運動不足を解消したい、とピラティスを選択して通った結果、逆に大怪我をしてしまう事故がここ数年で急増しています(特に40代〜50代の運動経験が少ない女性に被害が集中しているそうです)
それもそのはず、リフォーマー(マシン)スタジオで教えている人の多くは、解剖学の基礎すら怪しいまま、わずか数日間の短期講習を受け、本部から配られたマニュアル通りに動いているだけの「ほぼ素人)」だからです。
ウチの入居するビルにもピラティススタジオがあった時期があり、気付いてきたのですが、ピチピチのパンツを履いて、自分達が成り切りたいだけやんなぁ…
彼らには、顧客一人ひとりの筋肉のバランス、関節の可動域、骨格のゆがみ(エラー)を見抜く力が最初から備わっていません。気持ちすらありません。それなのに、全員に同じメニューを機械的にあてがったり、弱い部分を鍛えようとより負荷をかけるから、本来のリハビリの思想からは程遠い、ただの「形だけの運動」になっています。
本物のピラティスとは
ここで、本物の「ピンの基準」を提示しますね。
世界基準で本物と言われる『ロマナズ・ピラティス(Romana's Pilates)』は、創始者ジョセフ・ピラティス氏から直接スタジオを引き継いだ世界的バレエダンサーがNYで設立した、最も正統な流派です。ニューヨーク・シティ・バレエ団など、世界最高峰のカンパニーがツアーにマシンを同行させるきっかけを作った歴史があります。
元々プロのダンサーで、身体への関心や反応が特別な人間たちが集まっているにもかかわらず、そのカリキュラムは過酷を極めます。
3つの各ステージにおいて、それぞれ200時間以上の「見学・自主練習・指導実習」が義務づけられ、さらに高額な完全プライベートレッスンを何度も消化し、すべての主要マシンを完璧に扱える実技を証明しなければ試験すら受けられません。最低でも600時間以上、修得までに1年〜数年を費やす、文字通りの超エリート教育です。取り組む意気込みも気持ちも全く別物なんです。
インスタントに取れるインストラクターの資格
それに引き換え、わずか数日間の講習で「インストラクター」を名乗らせる仕様なのが、今の日本のピラティス業界です。まさに「キリの世界」です。
日本でニューヨークに本部がある資格を謳う養成コースのカリキュラムを確認すると、解剖学がわずか15時間、マット実技が約24〜36時間程度と、恐ろしいほど薄っぺらいのです。
中身ペラペラな、資格の意味がないものを取って、ルルレモンのピチピチのレギンスをはいて「わーい!」とはしゃいでいるだけにしか私には見えません。
20代のしなやかで若い筋肉であれば、どんな無茶をやっても大きな事故には繋がらないでしょう…でも、可動域や筋力に不調を抱え始める40代〜50代の女性は、本当に注意が必要です。
一過性の事ばかり追いかける人達
どうして、業界の質を下げるような、一過性の利益(ショートマネー)のためだけに動く人間がこれほど多いのでしょうか。
自分のプロダクトや技術に本当の中身(価値)がないから、ちょっと人気のあるインフルエンサーにすぐくっつけようとする。動画制作が器用なインフルエンサーが「わーい!」とはしゃいでいる姿を広告塔にし、それに乗っかって大衆を騙し、集金することしか考えていない。
それに盲信して通い、結果として身体を壊している大衆も同じです。
本物が見つけられなくなる危険
そして何より恐ろしいのは、そうやって中身ペラペラな流行をバラ撒くことで、本物の技術や資格を有し、現場できちんとやっている「本物のプロフェッショナル」に一過性の集金ビジネスが、本物の価値に泥を塗って引き下げている事です。
ピラティスも本来は素晴らしいエクササイズなのに…
この記事を書いた人
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1971年3月24日生まれ AB型 美容歴25年、大阪本町のフェイシャル専門サロン エステティックトミナガ オーナーエステティシャン。一人ひとりのお肌に向き合い最適なアドバイスとケアを行う、オーダメイドスタイルを追求。お客様のお肌に触れてきた経験から培った、実践的な美容情報を発信。インターネットショップ エクレイズムにて、オリジナル化粧品を販売。エステ&マッサージ、クラシックバレエと牛肉をこよなく愛する。2児(男)の母でもある。
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